高血圧症の人口とは

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■ 高血圧症の人口とは ■

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高血圧症の人口
血圧140/90以上の高血圧症の方は全国で約3,000万人と推定され、
日本人の4人に1人、更に50歳以上では2人に1人が高血圧とされ、まさに国民病とも言えます




2003年家庭血圧測定ガイドライン
確実な高血圧 135/85以上
高血圧 135/80以上
正常血圧 125/80mmHg未満
確実な正常血圧 125/75未満

岩手県大迫町の一般住民を対象とした
高血圧の研究に基く大迫(おおはさま)研究等から導かれた
日本高血圧学会の家庭血圧測定ガイドラインによる高血圧や正常血圧の分類は右の表の通りです。
これらの日本の基準は米国JNC6研究での家庭血圧による確実な高血圧該当値の135/85以上や、
WHO/ISH 1999のガイドラインでの家庭血圧による正常血圧値の125/80未満とも一致します。
家庭血圧計で135/80以上のことが多ければ高血圧の疑いがあり受診をおすすめします。

24時間血圧による高血圧の該当値もJNC 6によると日中135/80以上、
睡眠時120/75以上とされ日中に関しては家庭血圧と同様であり、
高血圧の診断治療にもちいられます。






塩分摂取と高血圧の関係
塩分のとり過ぎと高血圧とは関係ありますか?
日本人は1日平均12gから13gとかなり食塩をとっているという統計があります。食塩の主成分はナトリウムで、ヒトが海から陸上生活に進化する過程で、体内にナトリウムを保持するため腎臓からのナトリウムの流失を防ぎ、血圧や海水と似た血液の環境を維持するシステムをつくりあげましたが、陸上での塩分の摂取の増加にともない高血圧という病気を生じるようになりました。
日本人の高血圧の3〜4割の方は食塩をとりすぎると血圧が上昇し、減塩で血圧が低下する食塩感受性高血圧であり、他は食塩の増減でも血圧の変化の少ない食塩非感受性高血圧ということが分かっています。この体質は遺伝するとされていますし、食塩感受性に関係するとされる遺伝子多型もいくつか発見されています。
食塩感受性高血圧の方では夜間高血圧になり易く、心臓肥大を来たしたり微量蛋白尿などの腎臓障害が生じ易く、心血管事故率が食塩非感受性高血圧の方に比較して倍になるとも報告されています。
今のところ食塩感受性かどうかの簡単な標準的検査方法はありませんが、高血圧の方でも以下に該当する方は減塩を試みる意義が深いと思われます。
? 減塩を試みて血圧が低下する方や、塩分をとりすぎた時に家庭血圧が上昇する方
? 24時間血圧測定で夜間高血圧のある方
? 微量蛋白尿がある方
? 利尿降圧薬が著効する方
? 食塩感受性が高まるとされる高齢者の方、糖尿病や肥満の方、腎機能障害がある方
減塩の程度については主治医の先生の指示に従って下さい。減塩の具体的な方法についてはこちらをご覧下さい。



高齢者の血圧の特徴
高齢になると最大血圧だけが高く、最小血圧はむしろ低めになるのはなぜでしょう?
動脈硬化の危険因子が多かったり、高齢化すると動脈硬化が進行します。動脈硬化は太い動脈を風船に例えると風船のゴムが硬くなった状態に例えられます。硬いゴムの風船を膨らませても(収縮期)、風船が硬いためあまり膨らみませんので風船内の圧力は上昇します(収縮期高血圧)。膨らませるのを止めると(拡張期)ふくらみが悪い風船からはすぐに空気が抜けて風船の圧力が低下します(拡張期正常または低血圧)。
これが最大血圧のみが上昇する「収縮期高血圧」の主な原因です。したがって最大血圧から最小血圧を引いた脈圧が大きくなるのは太い動脈の動脈硬化の程度を反映しているとされ、最近では脈圧が大きいのも危険とされるのもこのためです。



高血圧を放置すると?
血圧が高い状態が続くと血管や臓器に損傷が起こり動脈硬化も進んできます。
特に高血圧と動脈硬化のメカニズムについてはページを改めて解説していますのでご覧下さい。
その結果、次のような高血圧の標的臓器の病気(合併症)になる危険が高まります。
高血圧は自覚症状がなくても放置せず、血圧コントロールが必要です。


脳卒中
血管が破れて脳内に出血する脳出血、血管に血栓が詰まる脳梗塞などがあります。いずれも命にかかわる病気。体に障害が残る場合もあります。
心臓病
強く血液を送り出すために心臓肥大となり(高血圧性心疾患)心臓の機能が衰える心不全や、動脈硬化から心臓の冠状動脈が狭くなったりつまったりする狭心症や心筋梗塞が起こりやすくなります。


腎臓病
高血圧で細小動脈の硬化が進むと腎臓萎縮が起こり(腎硬化症)、腎臓の機能が低下します。腎不全や尿毒症になる場合もあり、人工透析が必要になることもあります。上のグラフは横軸に平均血圧、縦軸に1年当たりの糸球体ろ過値(腎機能)の低下を示しています。破線は平均血圧に相当する代表的な血圧値を示します。平均血圧96(130/80相当)では年齢相当の腎機能低下に留まります。平均血圧100(130/85相当)では毎年約3mL/分の腎機能低下を生じ、20年後には約60mL/分の腎機能低下を生じる計算になります。平均血圧106(140/90相当)では毎年約6mL/分の腎機能低下を生じ、10年後には約60mL/分の腎機能低下を生じる計算になります。健康人の糸球体ろ過値は約100mL/分ですから約60ml/分も低下すると残腎機能は約40mL/分となり、糸球体ろ
過値が30mL/分以下である慢性腎不全の一歩手前の状態となってしまいます。このように確実に血圧と腎機能が反比例することを考慮すると普段からの血圧コントロールの重要さがご理解いただけると思います。高血圧の重症度はどうやって決めるのですか?外来血圧の治療前の数回の受診の平均値の最大血圧が140以上または最小血圧が90以上で、高血圧と診断された方の重症度は、血圧の高さ、他の動脈硬化の危険因子の有無、標的臓器の障害の程度によって低、中、高、超高リスクに分類されて、その程度に応じた治療方針がとられます。高血圧重症度はここをクリックすると判定できます。家庭血圧計で血圧を測る場合は最低1から2分間座ったまま安静にしてから測ってください。トイレに行く前、入浴直後、食事や晩酌の直後は
圧の変動が大きいので安静時の血圧とはなりません。血圧は睡眠中は起きている時より低い日内リズムという変動があります。睡眠中も高いのは夜間高血圧と言い異常で、塩分感受性高血圧の方や高血圧性の臓器障害が進行している方などで見られとされます。寝ている最中の血圧は24時間携帯血圧計の検査で調べることができます。また高血圧の方の約半数は明け方から、起床時にかけて睡眠時に比較して極端に血圧が上昇する早朝高血圧(モーニング・サージ)があるといわれています。眠った体が一斉に目覚め、活動へと離陸する時間帯でもあり、活動のための交感神経の影響も加わって動脈が緊張して血圧が急上昇し、動脈へのストレスも一気に増大します。したがって起床直後は心筋梗塞や脳卒中の発生率も高く、早朝
血圧などによる血管へのストレスの関与も示唆されており注意が必要です。24時間血圧計の検査が決め手になりますが、家庭血圧計により早朝の血圧を測定し他の時間帯と比較することでも早朝高血圧の傾向があるかどうかを推測できます。白衣高血圧と仮面高血圧とは?外来血圧のみが高く24時間血圧や家庭血圧が正常な場合は「白衣高血圧」とか「診療所高血圧」とよばれますが白衣高血圧自体は心血管系の大きなリスクではないことが分かっていますので降圧治療は不要です。最近では逆に外来血圧は正常(140/90未満)ですが24時間血圧で高血圧(135/85以上)を呈している場合は「白衣正常血圧」とか「仮面高血圧」と呼ばれ、やはり心血管系のリスクが高いことが分かってきました(右図)。仮面高血圧という診断は心臓、腎臓、脳などの標的臓器障害の進展予防には外来血圧に基く診療のみでは不十分であり、夜間や早朝を含めた24時間血圧に基いた診療の重要性を強調しています。一方早朝高血圧(モーニングサージ)という診断は脳卒中や心筋梗塞の発症が午前中に集中していることと符号することから心血管事故の引金としての重要性を強調しています。

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